このエントリーをはてなブックマークに追加

2012年6月29日金曜日

帰国1日前に深くシンプルに考えた。〜行きつけのラーメン屋で言われたこと〜

帰国1日前に思うことを書きたい。


昨日までに、会いたい友達には別れを告げて、やっておきたいことも終わらせた。
今日は、荷物の整理と部屋の掃除をした。
最終日だからといって朝まで友達とパーティーが普通かもしれない。


でも、最後の1日だからこそいつものような普通の1日を過ごしたいと思った。


最後の晩ご飯も、豪華な中華料理でもなく前期は週2,3回のペースで行ってた韓国料理でもなく、近くにある行きつけの手作り麺屋さんだった。


地元の食堂って感じで、イスはもちろん背もたれなんかなくて、隣には知らない人が座るのが普通で、きったない格好したコックさんが作ってる。


だけど、その手作り麺の味はすごくおいしくて、レジにいる姉さんはいつも元気良くて、その店がすごい好きだった。


麺だけじゃなくて、焼きそばとか炒飯とかチンジャオロースとかの簡単な料理がたくさんあるんだけど、食べ続けるうちに「扬州炒飯」か「ニラ卵ラーメン」しか注文しなくなった。


ある日、店に入った瞬間姉さんが「ニラ卵ラーメン、でしょ?」って言ってくれて、「あー今日は扬州炒饭かな」って思ってた俺だけど、「うん!」って言ってしまった。
それ以来、その店に行く頻度はどんどん多くなっていった。




「あー今日で最後かー」ってなんか切なくなりながら店に入って、「明日日本に帰るよ」って言ったら、姉さんがいつも通り元気良く「そうなの?じゃあ今日はタダでいいよ!何たべるー?」って言ってくれて、早くも泣きそうになった。




8元(100円ぐらい)のニラ卵ラーメン。最後もいつも通りめちゃうまかった。
色々考えさせられる味だった。


そこに、兄貴的存在の店員が入って来た。
彼は、太っていて、歳は25歳。日本のことが好きでワンピースのTシャツをたまに着ていて、笑顔が本当にほんわかしてる人気者。
彼が暇な時は、俺の前に座って色々聞いてきた。何回も聞かれるのは、「マグロ」と「AV」の話。


「マグロっていくらぐらいするの」
「マグロ以外の魚って生で食えるの?」
「AV女優って税金払ってるのー」
「AV女優の彼氏はどんな思いしてるの?」


とかとかくだらない話題ばっかり。てか、答えられません。笑
たまに周りの客も話に参戦してくることがあって、いつのまにかに「AVは子供の教育に良くない!」「いや、俺らはAVから教育を受けた!」みたいな感じでケンカみたいな討論になったこともある。


知らない人と料理屋でAVをテーマに討論することなんて絶対ないよね。




今日は、そんな面白い兄貴的存在のために、ワンピースのピンバッジのプレゼントを用意した。


彼にあげたら喜んでくれて、手作り麺6人分と年に1度しか作らない特別な調味料(辛いやつ)をくれた。


「いや、これ持ってけないから!しかも腐るから!」って言ってるのに、
「両親にプレゼントして!これぐらいしかあげるモノないから!」って言われて、


しかたなく「ありがとう」と言って受け取った。
本当に嬉しかった。


その後、その兄貴的存在と1時間ぐらい話したけど、今日はなぜかAVの話題はでなかった。笑
印象に残ってるのは、


「あの戦争のせいでたくさんの人が日本を嫌いになった。だけど、たくさんの人が日本のことを好きだ」って言われたこと。


深いなと思った。
そんな中自然に口から出て来たのが、


「政府間の関係と人と人の関係は関係ないよ。だって、政府同士がギクシャクしてても実際にこうやって日本人と中国人が楽しく話してる。」




多分、これが10ヶ月中国にいて身をもって学んだことなんだと思う。


おそらく、全員が同意できる意見じゃないと思う。もしかしたら、めちゃ少数意見かもしれない。でも、これがキーなんだと思う。


『“中国を好きな日本人”と“日本を好きな中国人”が増えることが友好を深める。』


多分、シンプルすぎる考えだと思う。
だけど、これが10ヶ月間中国で過ごしてきて、たくさん中国人と交流してきて、いま一番大事だと思うこと。




もしかしたら、これを見て「ゆーごーおかしいわー」「中国かぶれしてるわー」とか思う人がいるかもしれない。日本に住んでいて、中国人と交流する機会がなかったらそう思うのは普通だと思う。


だけど、そういう思いする人より絶対に得した生き方してる自信がある。
中国に対するバリアを取り除くことによって、中国の良いところをたくさんみることができた。
この力は今後の人生を生きていく上で大きなメリットになる。


これからどう生きていくかわからない。
だけど、この中国留学の経験は何にも変えられない貴重な経験だったと思う。
いまは、こういう抽象的な総括しか出てこない。だけど、生きていく上で少しずつこの経験が、具体的な形として現れてくるはず。




以上、最後の中国からのブログでした!










2012年6月27日水曜日

中国農村。〜日本人口の5倍以上いる農民の暮らしとは?〜





今年の春節のときに、山東省の烟台の近くの農村で5日間過ごしました。
その体験についてのエントリーはこちらです。

とにかく、真新しいことばかりな刺激的な5日間だった。
人生で初めて5日間シャワーに入らない経験をした。


それまで杭州、上海、大連と比較的大きな都市しか見てこなかった僕にとっては、全く違う国の環境を見ているような別の世界だった。

中国ではこういう言葉がある。
中国を理解するなら農村を理解しなければならない

今年始めに、「都市人口が農村上回る」というニュースがあった。
それまではずっと農村人口が上回っていて、年々農村から都市に人口が流入した結果こうなった。今でも、人口13億人といわれる中国人の約半分が農民である。

その数、6億5000万人以上。農民だけで、日本人口の5倍以上。


中国ではちゃんとした人口統計がないから、実際にはもっといると言われている。

ものすごい数字。それに都市面積と農地面積の割合出したら、中国の大部分が農地ってことになるはず。

これが、中国社会を観察するとき、農村抜きでは考えられない理由。

僕も農村について全く理解してなかったので、友達にいくつか質問しました。


農村といっても、中国は広大で色んな農村があり、これは“烟台市にある一つの農村”での話です。それでも烟台は沿岸地域に属するので比較的裕福で、内陸の農村とはかなりの差異がある。他の農村にも共通する部分も異なる部分もあると思う。



Q,農民は、春節の時にしか肉類を食べないのか?

ある本で読んだ話。肉類は贅沢品だから、春節とか国慶節とかめでたい時にしか食べない。

友達の家に行った時も、食べきれない量の肉料理が出されて、「農村ではめったに食べられない肉をいつでも食べられる俺が食べるなんて,,,」と申し訳なく思ってました。



A,彼の住んでる地域では「春節以外全く食べないわけではない」とのこと。週1ぐらいで食べるそうです。
ただ、昔の時代は特に肉が贅沢品だったから、そのなごりで「肉を食べなくても満足する」のが普通だそうです。


(春節の時に作ってもらった昼ご飯!これがまたやみつきになる味)






Q,農民の大体の一年の流れ

A,農作で一番忙しい時期は、「4月と10月」。土地を耕して野菜や果物を植える時期と、収穫の時期です。
冬は農作ができないから、「休憩」の季節だそうです。
一日中テレビを見ながらお茶と果物とお菓子を食べればそれで幸せ、そういう生活です。
ある人は、冬にバイトをしてお金を稼ぐ。(例、工場の門番の場合、一ヶ月1000)




Q,どのようにして同じ村の中で格差が出てくるのか。

親戚への挨拶回り(拜年)の時に、様々な家に入りました。フローリングがしっかりしてる家もあれば、家の中が外の地面と変わらないような家もある。部屋にエアコンがあるところがあれば、電気さえないところもある。
どうして、こういう状況が起こるのか不思議だった。大体同じ土地で同じ物を作れば、収入も大体同じなんじゃないかなーと思っていたので。


A,実際のところは、世帯ごとの土地の広さも作るものも異なります。だから、生産量も質も違ってくる。
一般的に収穫の時期に、卸売り市場に持っていって一度に多くの金額を稼ぎます。


僕が訪問した地域はリンゴで有名な烟台(yantai)、リンゴだけで約2万元(30万円)稼ぎます。その土地で取れた他の農作物(小麦、とうもろこし、落花生、大豆等)は売らないで、自分の家で食べるように使う1年間。




Q,経済発展の利益を享受できているのか?それとも、生活コストが上がり、苦しくなったのか?



A,もちろん物質面での豊かさは享受している(テレビ、暖房など)。しかし、給料はそこまで変わらないわりに、コストが急激に上がっている。


例えば、春節の時の費用。
10年前は500元〜1000元で済んだのに、今では約4000元の出費になっている。理由は、肉類の急激な高騰。10年前に比べて、3,4倍に上がったと言われてる。
理髪店では、10年前では1元か2元だったのに、今では10(140円)かかる。(それでも日本に比べたら異常な値段だけど)

もう一つ急激な物価上昇を表す例が、リフォーム。
同じ内容のリフォームをするのに、2年前では15000元、それが今では20000かかる。2年間で5000(6万円ちょい)の上昇。都市部でのマンション価格の上昇が問題になってるのはよく聞くけど、農村部でも住宅に関するコストが上がっている。

農民が享受しているもので一番良かったもの。
それは、2006年に農民税を払わなくて済むようになったこと。そして、今では政府から少しの援助が出る(具体的には不明)


税金は、比較的お金のない農民にとっては大きな負担だし、モチベーションを下げる大きな一因だった。この政策だけで、多くの農民が政府に対して満足するようになったかもしれない。





Q,これからの農村はどうなるか?

A,一番大きな問題は「後継者不足」。
中国の農村では、春節の時以外に2030代の若者はあまり見ないという。というのも、農村での収入が低いので、都市に出稼ぎに行く人(農民工)が増えたため。


今の2030代の親が農業をできなくなったら、子供のいる都市にいって子供の子供()を世話するケースが多い。過疎化が進み、やがて村がひとつまたひとつと減り、都市の人口が増えて行く。


これは、日本の農村と似ている部分がある。例えば、私の祖父母の家は和歌山の田舎にある人口30人ほどの集落にある。その集落では、学校に通っている子供は既にいなくて、労働人口もほぼいない。ほとんどが60歳以上の老人。




以上、友達に質問した内容と結果でした。




中国の農業なんて今まで興味持ったことなかったけど、日本にとって意外と無視できない存在なのかもしれない。もともと「食」っていうのは人間が生きていく上で最低限のものだから考えなければいけないものだけど。


日本のスーパーに行ったら中国産の食品がたくさん売られている。需要があるから売られている。韓国の友達が、「韓国のスーパーの野菜なんか中国産ばっかだよ」って言っていた。


万が一、中国の農業がダメになったら、日本のスーパーに必ず影響が出るし、消費者の選択肢も減る。


今後どうなっていくかわからないけど、知らなきゃいけないと思った。
おそらく、でっかい企業が農地をどっさり買い取って大規模生産に変わっていってアメリカ型のシステムに近づいていくんだと思う。そうなると、今以上に安全問題っていうのが出てくるんだろうな。


「あ、こういう世界があるんだ」で終わらせないで、帰国後もっと理解を深めていきたい。





2012年6月26日火曜日

ユニクロから内定ゲットした中国人の友達が、ユニクロに「失望した」理由。

先日、中国人の友達に驚くべき話を聞いた。


「ユニクロの人事は英語ができない」と言っていた。




彼は浙江大学の4年生で、既に日本企業への就職が決まっていて、10月から日本で働く予定。
就職活動では、外資系にしか興味がなく、14社受けた。そのうち、4社が日系企業、他は欧米企業だという。しかし、彼は日本語を学んだことがなく、英語だけで面接を受けていた。今は日本企業でも、英語だけ話せれば入れるところがあると言っていた。


その中で、
ユニクロの面接が一番笑えたよと言っていた。


その状況は以下の通り。


面接で、人事がいきなり日本語を話し始めたらしく、すぐに彼は「I don't understand any Japanese」と言った。そしたら、ちょっと待ってと身振りで伝えられ、違うユニクロの社員を連れて来た。
だけど、その通訳の言っている英語も何言ってるかほぼわからないレベルのヒドい英語だったという。


結局、出身校、大学で勉強してきたこと、なんで日本で働きたいかなど簡単なことだけ聞かれて、5分も経たないうちに終わった。


彼は「もう終わったの?」と疑問を持ちながら終了時に、3日間自分で調査してまとめた「ユニクロの問題点や改善点」の資料を渡した。




その効果もあってか結果、内定をもらった。


だけど、その面接のせいでグローバル企業と言っていて、人が英語もまともに話せない社員がいる会社に入れるか。正直失望した。って思っていたらしい。






僕はこの話を聞いて驚いた。
多分、これを読んでいる人も驚いただろう。


「ユニクロ=グローバル企業」


というイメージがある。社内英語化するっていうニュースも話題になった。
外国人を大量採用して、店長や本部管理職900名を5年以内に全員海外派遣させるっていう人材育成戦略もうちだした。


柳井さんはよく言っている。


「若者よ、日本を出ろ」と。
このテーマに関する著書も出している。


会社をグローバルにするための施策もたくさんうっている。


この考えには大いに賛成。


でも思うのが、ならもっと、そういう海外意識を持った学生を採るために努力してほしい。


この前、ユニクロのサマーインターンシップに応募しようとした。「グローバルに通用してる日本企業だからその空気を体験したい」と思ったからだ。
説明会が6/30,7/1にあって、選考が一週間後にあって、実際のインターンが7月後半から8月3日までだった。
しかし、僕は7/1に帰国して、8/7からバックパック旅行するから、日程が合わない。だから、「7月第2週の説明会(この説明会は別の日程のインターン用)に参加して、8月ちょいまでのインターンに参加することは可能か」と聞いた。


しかし、結果は「サマーインターンシップは特別なプログラムのため、日程調整等のご希望に沿うことが難しくなっております」と。


「海外意識を持った学生を採用したいんだったら、学生の都合を考慮してフレキシブルに対応できないのか」と正直思った。留学のためにこの日程に帰国、旅のためにこの日に出発、だからこの日程では参加できない。ここまで海外意識を押しても、“規定”を優先するのだろうか。


規定は規定なのか、と思って納得するしかなかった。




そして、今回中国人の友達からこの話を聞いた。
もちろん、聞いた話であって事実であるとは限らない(彼が嘘つく理由もない)。全ての人事がそんな人じゃないっていうのも理解している。


でも、
外国人人材を採用する人事が英語ができない」っていうのは明らかに問題だし、そういう実態がある企業は信用ができない。


外国人大量採用っていう目的実現達成のために、もしかしたら人事が足りなかったのかもしれない。でも、この現状は人材の質の低さを表してると同じだと思う。


中国人の彼のように、「こんな社員がいる会社で働きたくない」って思う優秀な人材は逃げていくだろう。




ユニクロは今後も成長していって、世界に通用する日本企業になることは間違いないと思う。だけど、その企業を支えていくのは社員。社員の質が落ちていったら会社はダメになる。


特に、外国人社員を大量採用するという点においては、日本人を雇うよりリスクがある。日本人と外国人の間では“働く”ことに対しての価値観が異なるからだ。日本人のようにしっかり働くっていう保証がなかったり、人材育成の最適な方法が違ったり、人材の能力が見極めづらかったりする。


だからこそ、もっと注意深く力を入れて採用活動を行うべきだと思う。決して外国人とコミュニケーションをまともに取れない社員に採用など任せてはいけないと思う。




今回このエントリーを書いていて思ったのは、必ずしも『企業に対するイメージ=現実』ではないこと。


メディアの影響や、先輩に働いている人がいるなどの簡単な理由で、企業に対するイメージを美化してしまうことがある。
同時に、「企業の理想と現実の間には距離があるかもしれない」と疑うことが大事。「弊社はこんな企業です!」って言っていても、それが理想であって、現実とはほど遠いかもしれない。


就活を終えた友達からこういう話をよく聞くけど、早めに自分で実感することができて良かった。


最後に、
ユニクロが好きだからこそ、今後こういうことがおこらないことを願ってます。















2012年6月25日月曜日

写真で見る「中国っておもしろい!」

近くて遠い国、中国。
同じようで全く違う国、中国。
いればいるほど不思議に感じる国、中国。


「自分×中国 第3弾〜留学生活編〜」のエントリー書く前に、写真で中国の面白い部分を紹介します。


中国行ったことある方はわかるかもしれない。中国にいると“ツッコミどころ満載”なのに気づく。


この“違い”から面白みを感じてほしい。




まずは、初級から、カップルのペアルック編
これがまた街を歩いてるとものすごい頻度で見ます。なんでだろう、「見せつけたがり」なのかもしれない。中国のカップルは日本に比べてイチャイチャが激しい。見たくないような現場も見せられます。





つぎに、干してあるもの編

こんな風に、民家の玄関の前で肉が吊るされている。
決してこんな風に食べないように。
あんまりいい匂いしなかった。んー干してあるからかな。
これ、結構高く売れるみたいです。

これは、農村で見かけたもの。
ソーセージかな?

これはすごくおいしそうに見えた。自然って感じで。




次は、レストランでのメニュー編
一応言ってくと、一口も食べてません。しかもこれ雨r期かで有名で、中国にもたくさんあるPapa John's Pizzaです。


注文する時は、「写真はあくまでイメージ」ってことを理解して、写真と同じものがくるとは期待しないようにしよう。




中国には他の国では考えられないほどの数の日本料理店がある。日本人オーナーが経営している“本物”も少なからずある。でも、ほとんどはえせ日本料理店。“日本”とか“日式”ってつけて、日本ブランドで高い金を取っている店がたくさんある。


えせ日本料理屋は簡単に見つけられる。
メニューに載ってる料理の名前を見れば、おかしな翻訳がよく見られます。




辛旭川チヤーハンは高い料理みたい。高いアピールしなくてもいいのにね。25元、まぁまぁ高いのかな。


つぎにこちら。


「秘密の〜〜」っていうのが好きみたい。そりゃ興味そそられるけど、「秘密」って言われたら怖くなる。


でもやっぱ、「キムチジュース」が気になる。想像しただけでんーーってなる。
飲まないから、ゼッタイ。


これが、この店No.1の料理!


「野生のジャガイモシルクの9味」
そろそろ日本でも流行るかな。


翻訳に関しては適当なものが多いです。
というのも、平仮名やカタカナを使えば「日本っぽさ」が出て客に良い印象を与えるから。正確さは必要ないんです。


逆に言えば、日本にも適当な翻訳の英語とか中国語はあるんでしょう。
だから、中国でこういう適当な翻訳見ても、適当に流して笑ってあげてほしいです。






次に、日本のメディアでよく報道される着ぐるみ編


まずは、青島にいたミニーちゃん。
どんだけ怖いんですか。指くわえてこっち見られても。
逆の意味で、興奮しちゃいました。




僕もよく見る中国を代表する子供向けアニメ「喜洋洋」(シーヤンヤン)のライバル、「灰太狼」。
中身見えすぎ。隠す気だして!


近づいて写真取ろうとすると、中の人が目合わせてきたときもあった。それと、写真取ったら金を請求されることもあるので、お金を払いたくない人は一緒に取らない方がいい。


この適当さ、笑わせてくれました。




次に、やけにリアルな銅像編


ものすごくリアルに描いてると思って関心しちゃいました。
銅像の作者は、きっとものすごく観察したんだと思う。


他にも、ライオンの像を木で掘った作品を見たことがあるけど、そのときもリアルにモノを表してました。


適当適当言ってたけど、「事実に忠実」なのかもしれない。






次に、僕の大好きな夜店編
いたるところで、毎日「」が行われている。
にぎやかで活気が溢れていて、「中国」って感じを体感できます。


夜店では、雑貨から服、化粧品から健康グッズまでありとあらゆるモノが売ってます。


こちら。やけに存在感のある我らがドラえもん


色ついてないのは、作っている途中なのかも。でも、なぜか目がない。自分で描けってことなのかも。






これは、中国版わなげ。
たしか、3元(45円ぐらい)で10投できて、物にかかったらその物がもらえる。
大人気の様子が伝わってくる。

野球、バスケと長い間やってきた僕は、こういう狙って投げる系が大好きで、挑戦しました。


ぶたの貯金箱と目があってしまい、ずっと狙ってました!
これが意外と簡単。結果、ぶたゲット。他にも2つクールな小物をゲット。
このぶたは現在、我が家のテレビの上におかれて神として崇められてます。




こちらは、変なでっかいおもちゃ。
真ん中はトーマス。まゆげつりあがってない?左の赤ちゃんの顔はんー、癒し系。




他にも、中国の夜の街には食べ物もたくさんあります。
その中の代表、「烧烤」。中国版BBQです。


このように、野菜たくさん(お気に入りはニラ、なす)、お肉たくさん、代表格は羊肉串です。
日本の焼き鳥とは違って、調味料をバンバンかけます。


中国だからって衛生面に心配しないで平気です。一ヶ月に2回は必ず食べてる(週1ペースの時もあった)けど、一回もお腹壊したことありません。




これは浙江大学で有名な、大鸡腿(大きな鶏の足)。他の所行って大鸡腿といっても通じない、浙江大学の独自の文化らしい。
夜中にいきなり「大鸡腿いくっしょー!」ってノリで学生達は食べにいきます。
なんといってもバカでかい!10元でこの味とこのボリューム、一回食べたら病み付きです。


烧烤食べるときは、健康とかなんの調味料使ってるとか考えてはいけない。「おいしいから食べる」それだけです。


食べたあとはこんな感じ。めちゃ汚い。
夜店では、「食べたら地面に捨てる」が普通。
ある意味、自然に返った気持ち、ルールを破る快感みたいなのが感じられるかもしれない。




こんな話を聞いたことがある。
中国に観光に来た日本人の反応は2種類ある。
一つは、「なんだこの汚い国は。もう二度と来たくない!」っていうネガティブな反応。
もう一つは、「なんだこの刺激的な国は。また来たい!」っていうポジティブな反応。
こういうポジティブな反応を持った人が、中国にハマってしまうよう。「3日ぐらいの休みがあればとりあえず中国来る!」って言ってた社会人にも出会ったことがあります。


思うのが、中国のことを衛生面から嫌う人もいるけど、インドネシアとかフィリピンとかに比べたら、まだ全然ましだと思う。世界一周とかした人ならもっとわかると思うけど、日本がキレイすぎるだけで、大部分の人が中国よりもっと衛生環境の悪いところで生活している。
だから、潔癖性にならないで、「これが普通なんだ」っていう気持ちで中国の衛生面は見るべきだと思う。というより、見てほしい。


「汚いところ無理,,,」って言ってる人は人生損してると思う!




以上、写真で紹介する「中国っておもしろい!」でした。
今度は、写真で中国の自然を紹介したいと思います。











2012年6月22日金曜日

自分×中国 第二弾。〜ビジネス編〜「3週間上海出張。0を1に」



上海に遊びに来ている彼女に会いに行くためしばらく上海にいました。


数えてみれば、上海に来たのは約10回目。日数にすると、全部合わせて2ヶ月近く。
上海に留学したことない、または育ったことない日本人学生の中では、誰よりも上海を知っている自信がある。笑


今日は、上海と自分を引き合わせてくれたインターンについて書きます。




大学1年生の夏休み終わり頃から、僕はフォーカスジャパンという会社でインターンを始めた。もうそろそろ2年が経つ。


「本物の伝統工芸品を世界へ」をミッションにしている会社です。
https://www.facebook.com/FocusJapan




もともと「起業したい!」とか「日本の良いものを世界に出したい」という思いを持っていた僕は、このインターンを募集を見て即決しました。


インターンといっても、会社が設立した当初から関わってる。初期メンバーみたいなもので、会社の理念とか社長の思いとかは一番近くで見てきたし、一緒に考えてきた。
社長の隣でつらい状況も見てきたし、事業の成長も見てきた。


この事業を簡単に説明すると、「本物の工芸品を見つけて、消費者に販売する」こと。その中で僕は、販売する方を担当している。


方法としては。最初はアリババを通じて、ネット上で商品を販売していた。
僕はその中で、商品説明や写真をアップしたり、アリババ内でのSEOなどを担当していた。






でも、思うように上手くはいかなかった。反応はあるものも、なかなか購入までは結びつかない。
懸念してたように「工芸品の良さ」はネット上で伝えるのは本当に難しすぎた。


いくらキレイな写真を載せていても、「きれい」「日本らしい美しさだ」とは思うかもしれない。でも、「買う!」っていうアクションまではつながらない。特に、工芸品のような値段が高くて、質の良い商品においては。


それと、アリババという環境にも原因はある。
アリババは、もともとは中国の「廉価で質にこだわらないものを大量販売」するためのプラットフォーム。だから、伝統工芸品のように「高くて良いもの」を求めるバイヤーが極めて少ない。




「アリババじゃダメだ」


そう気づけたのが、大きな成果だった。




そこで、次に考えたのが、行商という伝統的な売り方。


本物のモノを直接売る」


“直接価値を伝えたい”という考えを究極に追求した形。


見てもらい、触ってもらい、良さを伝えることで価値をわかってもらえる。
それに、実際に話をすることでニーズを引き出したり、直接感想を聞くことができる。


一見すごく手間がかかりそう。だけど、一番手っ取り早くて、この商品には合ってる方法なのかもしれない。


しかし、市場は日本ではない。




そこで、社長からのいきなりの一言。


「上海にサンプル持っていって、1ヶ月営業してきてくれないかな?」


正直言ってることのわけがわからず、考えこんでしまいました。笑


で、結局たどり着いたのが、「なんで俺?」っていう疑問。
「期待?直感?それともなんだろう?」とか色々考えたけど、一方で思ったのは、


「こりゃとんでもないチャンスだ」




1ヶ月間営業。しかも海外で。


こんな経験、普通の学生はできない。ましてや、インターンしてる学生の中でもこんなチャンス与えてもらえる人なんて滅多にいないはず。


その時、考えれば障壁はたくさんあったと思う。中国語話せない、売るシステムが全くない、実績もない、自分は学生,,,考えればもっともっと出てくると思う。


でも、当時はそことなんて全く気になりませんでした。




「やるかやらないか」 それだけ。


僕のことをよく知ってる人はわかると思う。こういう時、「やる」っていう方向にどっちにしろ流れていくのがゆーごーの性格。自分でもわかってた。
それと「行かなかったら絶対に後悔する」っていうのもわかってた。


結局、学校のスケジュールも考慮して、4月から3週間上海に行くことになりました。


 (有田焼、パネル行灯を持つ出発前)


アイセックのスタツアでの経験を活かして、自分でスケジューリング、アポイントメント、アコモデーションの確保,,,全てやりました。


アコモに関しては、経費削減のため、友達づてで上海の友達を紹介してもらい、ホームステイさせてもらうことになりました。今でも本当に感謝してます。


出発前に準備をしていた時期はちょうど東北大地震の後で、日本が未だに大きな閉塞感が漂う時期だった。
そのとき、周りの友達、親はボランティアに行っていた。
学校も4月を「被災地への社会貢献活動の時期」とし、新学年が始まるのが5月のゴールデンウィーク後になりました。


そのとき強く思ったのが、


「自分は被災地には行けない。だけど、被災した地域の工芸産業を将来的に助けることができるかもしれない。そのための一歩がこの上海出張なんだ」


責任感、プレッシャーもますます感じるようになってきた。




出発直前、早速壁に当たった。


「どうやって見せるか?」


こんな大事なことを直前まで考えてなかった。


ぷちぷちで包んであるお皿を見せられたら高級感出ないし、出し入れにも不便。
売り物をスピーディにぱっと見せられる「簡易売り場」みたいなのが欲しかった。

そしたら、親父が商品を入れる箱を作ってくれました!

「耐久性(割れない)」「高級感」「利便性」を重視して、安くその通りやってくれました。スチロールを皿の形に合うように溶かして、黒い布を貼っています。箱の外には和紙を貼りました。


商品も手作り、箱も手作り、この「手作りへのこだわり」が自分を応援してくれてたんだと思う。
ここで、包装にこだわるかこだわらないかで、相手に見せる本気度が違ってくる。
ちなみに営業するときにも箱が手作りっていうのは、良いアピールになりました。




そして、出発。


上海では、アイセックで以前出会った中国人の友達に迎えに来てもらい、その子の友達の家で泊まりました。


翌日からは、書類、PC、サンプルを持ってこんな格好で上海のアポ先を回った。これがまた意外と重い。




アポがないときも、アポなしで日本料理屋、家具屋、雑貨屋にどんどん入ってった。


なにも中国のことを知らないまさに手探り状態だったから。


そこで、重視したのは「とにかく人に会うこと」。


「動いていればどうにか前に進める」


そう信じてました。というより、そうするしかなかった。


ある時は、マグロテレビチャンピオンになったことある料理人に会った時、最初全然話聞いてもらえなくて、タクシー乗ってどっか行くって言うから、「僕もそっちの方なんで乗ってもいいですか?」って嘘ついて乗り込んで、話してもらえるようになり良い情報得たり。

高級家具屋で客のフリして入って英語で商品についてたくさん質問しといて、さりげなく自分の商品アピールしたら興味持ってもらって、購買部のマネージャールームに連れてかれたり。



そして、営業にも慣れてきて、どんどん人脈の輪が広がっていくのが感じられました。


驚いたのが、他人の紹介してくれる方が多いこと。


「日本の伝統工芸文化継承のために」という意義のあることをやっているのは伝わるようで、多くの日本人の方に応援していただきました。




と同時に、批判、厳しいお言葉をたくさんいただきました。




「同じようなものが1/10の値段で売っている」

「中国で売ってもすぐにパクられる」

「気持ちだけじゃ中国ビジネスはやっていけないよ」,,,,


などなど、思い出そうと思えばまだまだたくさん。




最初は慣れなくて、「本当にこんな厳しい市場でやっていけるのか」考え込んでしまうこともあった。来て、後悔もすることになった。
「本当に売れるのか」というプレッシャー、不安もたくさん感じた。


でも、どんなことを言われても道は一つ。


「動き続けるしかない」


そのような厳しい言葉を受け止め、ポジティブな言葉で返せるように自然になった。
出発時の自信も取り戻し、「売ってやろう」という気持ちはより強いものになった。


おそらく、あの頃に一皮むけたんだと思う。




重い荷物持って場所歩いて探したり、タクシー乗ったり、地下鉄乗ったりで、「営業マン」って辛いんだなって何度も思った。


そんな中、楽しく続けて来れたのは、夜に有意義な時間があったからだと思う。
合計で10回近く上海で活躍する社会人と食事をして、学生の友達とも食事をした。貴重な話をたくさん聞いて、中国に対する興味もまた一層わいた。自然と「あー俺将来中国で働くのかな」っていう考えも生まれた。
(学生に見えなくて良かった)


ずっと一人でいたら頭おかしくなってたと思う。
でも、そうやってたくさんの人と有意義な話できたから、「頑張ろう」とも思ったし、「負けたくない」とも思った。


(日中学生交流団体freebirdが開催するチャリティーイベントにも参加しました)

ちなみに、このときにある社会人の方に連れて行ってもらったバーで、彼女(当時、バーテン)と出会いました。


ビジネス以外でも大きな収穫があった。笑




結果としては、


初めて商品が売れました。


その時は、本当に本当に嬉しくて、この達成感は自分にしかわからないものだと思う。


一つの会社の一つの事業を「0から1」にできた。


これは、出発前に社長が繰り返し僕に言っていた。


「1を10にするのは難しいけどできる」でも、「0を1にするのは本当に難しいし、やったこと人は世の中で少ない」
確かにと思った。トヨタとかソニーとかどんな有名な企業も中小企業も起業した時は、0を1にした。0を1にした人がいなかったら、いま企業は存在しない。


売れただけでなく、商品を置かしていただく場所を見つけたり、一緒にやっていくパートナーも。フォーカスジャパンの商品を多く扱っていただく高級日本料理屋も見つけました。


僕がこの3週間の努力で作ったつながりを社長に引き継ぎました。


社長は、「この大事な芽を育てていくのは、俺の仕事だ」と言って、その後1ヶ月に一度程上海に出張して、ビジネスを着実に広げています。


上海で売れたことがきっかけになって、商品開拓の面でも、2種しかなかった工芸品(有田焼、行灯)が、9種類に増え、「本物の商品」にバリエーションが増えました。
やはり、少しでも実績があることで会社のブランドは大きく変わるのだと実感しました。




売れるまでは全く進まなかったビジネスも、売れてからは急速に伸びたと思います。




留学で杭州に来てからは、上海での展示会を2回手伝いました。






何千人もの中国人に、伝統工芸品を紹介しました。→そのときのエントリーはこちら
中国語も基本的には話せるようになってたので、消費者と直接対話ができるようになった。すごく気づくことがたくさんあって、本当に意義のあった展示会だった。


それと先日行われたのがこちら。


またこのイベントに関するエントリーを書く予定ですが、一言でまとめると「九州の工芸家と中国の美術家の文化交流会」です。4月に中国人の美術家達が九州に訪れて展覧会と工芸家との交流を行いました。そのお返しにと、次は日本の工芸家に中国に来てほしいということで、このようなイベントが生まれました。

様々な方からの支援を受けて、上海の総領事も参加する会になりました。

このような文化交流、本当に意義のあるものだと思いました。遣唐使の頃から両国は、文化交流を続けてきて、お互い良いもの通じて付き合ってきた。お互い学ぶところは学び、ダメだと思うところは正す。そうやって、お互いの文化が洗練されてきた。

歴史的に続いてきたことを、現代でも続ける。

両国の関係が悪くなっても、これは忘れてはいけない大事なことだんだと思う。


ビジネスの方に話を戻すと、まだまだこれからです。
走り始めたばかりで、これから加速していかなきゃいけない。
本当に難しいことをやっていると思う。だけど、これを乗り越える力はあるって信じてる。
日本の伝統工芸、良いものを継承していけるよう手助けしていきたい。

それと、こんな素晴らしいチャンスをくれた木原社長には本当に感謝してます。
人生で大切なものをたくさん教えてもらいました。(社会一般で考えたら、同意されないような考えばかりですが,,笑)


最後に、この経験から得た大事なことを3つ。

・年齢なんて関係ない

・やろうと思えばできる

・行動力が大事


この考えが頭にしみ込んでいたから、結果が出たのだと思う。
壁に当たったとき、この3つのシンプルな考えが頭に浮かんだから、ポジティブな気持ちを持てて、その態度が相手に伝わるようになったから、結果が出たのだと思う。

これからも忘れずに生きていきたい。