このエントリーをはてなブックマークに追加

2012年6月29日金曜日

帰国1日前に深くシンプルに考えた。〜行きつけのラーメン屋で言われたこと〜

帰国1日前に思うことを書きたい。


昨日までに、会いたい友達には別れを告げて、やっておきたいことも終わらせた。
今日は、荷物の整理と部屋の掃除をした。
最終日だからといって朝まで友達とパーティーが普通かもしれない。


でも、最後の1日だからこそいつものような普通の1日を過ごしたいと思った。


最後の晩ご飯も、豪華な中華料理でもなく前期は週2,3回のペースで行ってた韓国料理でもなく、近くにある行きつけの手作り麺屋さんだった。


地元の食堂って感じで、イスはもちろん背もたれなんかなくて、隣には知らない人が座るのが普通で、きったない格好したコックさんが作ってる。


だけど、その手作り麺の味はすごくおいしくて、レジにいる姉さんはいつも元気良くて、その店がすごい好きだった。


麺だけじゃなくて、焼きそばとか炒飯とかチンジャオロースとかの簡単な料理がたくさんあるんだけど、食べ続けるうちに「扬州炒飯」か「ニラ卵ラーメン」しか注文しなくなった。


ある日、店に入った瞬間姉さんが「ニラ卵ラーメン、でしょ?」って言ってくれて、「あー今日は扬州炒饭かな」って思ってた俺だけど、「うん!」って言ってしまった。
それ以来、その店に行く頻度はどんどん多くなっていった。




「あー今日で最後かー」ってなんか切なくなりながら店に入って、「明日日本に帰るよ」って言ったら、姉さんがいつも通り元気良く「そうなの?じゃあ今日はタダでいいよ!何たべるー?」って言ってくれて、早くも泣きそうになった。




8元(100円ぐらい)のニラ卵ラーメン。最後もいつも通りめちゃうまかった。
色々考えさせられる味だった。


そこに、兄貴的存在の店員が入って来た。
彼は、太っていて、歳は25歳。日本のことが好きでワンピースのTシャツをたまに着ていて、笑顔が本当にほんわかしてる人気者。
彼が暇な時は、俺の前に座って色々聞いてきた。何回も聞かれるのは、「マグロ」と「AV」の話。


「マグロっていくらぐらいするの」
「マグロ以外の魚って生で食えるの?」
「AV女優って税金払ってるのー」
「AV女優の彼氏はどんな思いしてるの?」


とかとかくだらない話題ばっかり。てか、答えられません。笑
たまに周りの客も話に参戦してくることがあって、いつのまにかに「AVは子供の教育に良くない!」「いや、俺らはAVから教育を受けた!」みたいな感じでケンカみたいな討論になったこともある。


知らない人と料理屋でAVをテーマに討論することなんて絶対ないよね。




今日は、そんな面白い兄貴的存在のために、ワンピースのピンバッジのプレゼントを用意した。


彼にあげたら喜んでくれて、手作り麺6人分と年に1度しか作らない特別な調味料(辛いやつ)をくれた。


「いや、これ持ってけないから!しかも腐るから!」って言ってるのに、
「両親にプレゼントして!これぐらいしかあげるモノないから!」って言われて、


しかたなく「ありがとう」と言って受け取った。
本当に嬉しかった。


その後、その兄貴的存在と1時間ぐらい話したけど、今日はなぜかAVの話題はでなかった。笑
印象に残ってるのは、


「あの戦争のせいでたくさんの人が日本を嫌いになった。だけど、たくさんの人が日本のことを好きだ」って言われたこと。


深いなと思った。
そんな中自然に口から出て来たのが、


「政府間の関係と人と人の関係は関係ないよ。だって、政府同士がギクシャクしてても実際にこうやって日本人と中国人が楽しく話してる。」




多分、これが10ヶ月中国にいて身をもって学んだことなんだと思う。


おそらく、全員が同意できる意見じゃないと思う。もしかしたら、めちゃ少数意見かもしれない。でも、これがキーなんだと思う。


『“中国を好きな日本人”と“日本を好きな中国人”が増えることが友好を深める。』


多分、シンプルすぎる考えだと思う。
だけど、これが10ヶ月間中国で過ごしてきて、たくさん中国人と交流してきて、いま一番大事だと思うこと。




もしかしたら、これを見て「ゆーごーおかしいわー」「中国かぶれしてるわー」とか思う人がいるかもしれない。日本に住んでいて、中国人と交流する機会がなかったらそう思うのは普通だと思う。


だけど、そういう思いする人より絶対に得した生き方してる自信がある。
中国に対するバリアを取り除くことによって、中国の良いところをたくさんみることができた。
この力は今後の人生を生きていく上で大きなメリットになる。


これからどう生きていくかわからない。
だけど、この中国留学の経験は何にも変えられない貴重な経験だったと思う。
いまは、こういう抽象的な総括しか出てこない。だけど、生きていく上で少しずつこの経験が、具体的な形として現れてくるはず。




以上、最後の中国からのブログでした!










0 件のコメント:

コメントを投稿